研究課題
日本のリカードウ研究史の特質を、外国におけるそれとの比較のなかで解明しようとする本研究の企ては、主として3つの方向で行われた。1つは、文字通り日本の研究史を追跡する試みで、千賀は福田徳三のリカードウ研究を、佐藤、水田、福田は戦後日本のリカードウ研究文献を調査・分析し、論文発表や研究会報告を行った。2つ目は、外国におけるリカードウ研究史を収集検討したもので、昨年度のパリ大学のマルタン教授につづいて本年度はミラノ大学のポルタ教授を招き、イタリアのリカードウ研究の歴史と現状についての研究報告をいただき、渡会がそれへコメントを行うなど意見交換を行った。竹永は、フランスのリカードウ研究史について論文を発表した。3つ目は、以上の2つの研究を進めるためにリカードウおよびその周辺の経済学者に関する研究の現代的到達点を確認する研究作業であり、福田はスラッファ解釈についての日本の研究史を、佐藤滋正は『原理』の新研究、佐藤有史は地金論争についての最新の研究の分析、竹永は貨幣数量説、渡会はリカードウとマルサスの貧困論、長峰はジェームズ・ミルと初期リカードウ、諸泉はリカードウとミルの機械論研究などに携わり、それぞれ論文発表または学会及び研究会発表を行った。また塩沢由典教授(当時京都大学)を招き、リカードウの国際経済論に関する最新の研究報告をいただき、水田がコメントするなど意見交換を行った。本年初めには、役割分担した研究についての中間発表会を行い、各分担者は報告を論文化して『研究成果報告書』に集約することにしている。
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横浜市立大学論叢(社会科学系列) 58巻1・2・3合併号
ページ: 277-294
経済論集(大東文化大学経済学会) 90号
ページ: 21-42
経済研究(大東文化大学経済研究所) 21号
ページ: 1-15
立命館経済学 56巻5・6号
ページ: 176-196
人文社会論集 社会科学編(弘前大学) 20巻(印刷中)
横浜市立大学論叢 59巻(印刷中)
尾道大学経済情報学部『経済情報論集』 8巻1号(印刷中)
尾道大学経済情報学部『経済情報論集』 7巻1号
ページ: 63-90
経済論集(大東文化大学) 89号
ページ: 91-113