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2007 年度 実績報告書

制限従属変数パネルデータの非線形動学ミクロ構造モデリングとその応用

研究課題

研究課題/領域番号 18530152
研究機関東北大学

研究代表者

照井 伸彦  東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50207495)

キーワードスクリーニング / 非線形動学離散選択モデル / MCMC / 構造モデリング
研究概要

本年度は、制限従属変数の動学モデルを中心に研究を実施した。パネルデータの分析モデルとしてこれまで展開されてきた離散選択モデルは、対象となる選択肢が観測期間を通じて一定であるという仮定を置くものであるのに対し、本研究では外生的な変数の時間変化に伴う状態によって選択肢をスクリーニングし、選択肢が観測時間ごとに変化する新しい離散選択モデルを提案した。具体的には、消費者の選択行動に影響を与える外生変数が選択肢集合を非線形に規定し、これを閾値モデルにより2つの局面へ分解してある選択肢が選択対象となる状態を記述するモデルである。さらにこのモデルをパネルごとに異なるパラメータをもつ異質性モデルとして展開して、新しく異質性を取り入れた非線形動学離散選択モデルを展開した。
またこのスクリーニング離散選択モデルの統計的推測法に関して、マルコフチェーン・モンテカルロ(MCMC)アルゴリズムを与えた。シミュレーション研究によって本アルゴリズムを評価し、優れた性能を持つこと示した。また提案モデルを用いた実証分析として、広告の閾値効果を分析した。具体的には、提案モデルをマーケティングにおける消費者のブランド選択行動を記述するモデルとして展開し、各ブランドの広告量が一定水準を上回ると考慮集合と呼ばれる選択肢集合に入り、広告量が閾値を下回ると選択肢集合から離脱するモデリングを展開した。実務家のいう広告の閾値効果の新しい構造モデリングであり、広告の役割に対して新しい定量評価を与えた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 消費者異質性の下でのブランド別残存効果と広告長期効果の測定2008

    • 著者名/発表者名
      伴正隆、照井伸彦
    • 雑誌名

      マーケティング・サイエンス Vol.15

      ページ: 65-81

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A Disaggregate Model of Advertising and Brand Consideration2007

    • 著者名/発表者名
      Nobuhiko Terui, Masataka Ban and Grey Allenby
    • 雑誌名

      Discussion PaperTM&ARG, Graduate School of Economics and Management. Tohoku U. No.79

      ページ: 1-34

  • [学会発表] 広告とブランド考慮の非集計モデル2007

    • 著者名/発表者名
      照井伸彦
    • 学会等名
      日本マーケティング・サイエンス学会
    • 発表場所
      成蹊大学
    • 年月日
      2007-12-09
  • [学会発表] Forecasting Count Data jn Sales2007

    • 著者名/発表者名
      Nobuhiko Terui
    • 学会等名
      2007 INFORMS International Meeting
    • 発表場所
      San Juan (Puerto Rico)
    • 年月日
      2007-07-10
  • [図書] 統計数理は隠された未来をあらわにする2007

    • 著者名/発表者名
      樋口知之、石井信、照井伸彦、北川源四郎
    • 総ページ数
      136
    • 出版者
      東京電機大学出版会
  • [図書] 計量経済学ハンドブック2007

    • 著者名/発表者名
      蓑谷千風彦, 他25名
    • 総ページ数
      1026
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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