• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

地方における若年雇用問題とキャリア形成

研究課題

研究課題/領域番号 18530177
研究機関山口大学

研究代表者

浜島 清史  山口大学, 経済学部, 准教授 (90335761)

キーワード地域 / 若年雇用問題 / キャリア形成 / 地域若者サポートステーション / 日本版デュアルシステム / 政労使ネオ・コーポラティズム / 正規非正規相互転換制度 / 県下全高校アンケート調査
研究概要

本年度は、地域における若年雇用問題に関する研究として、ニート・フリーターを巡るサーベイ、その現状、政府の対策の概要、テーマと関する限りでの国際比較、アンケート調査などをまとめていった。とりわけ山口県における状況を徹底的に解明すべく、県下の全高校ならびに看護・福祉を除く専門学校にアンケート用紙を送付し、分析を進めた。政府の対策としては、地域若者サポートステーションや日本版デュアル・システムなどに焦点を当てて、地域と都市との比較を管轄の都県・市区・省庁等にまで聴き取り調査を行なった。一つ判明したことを挙げれば、山口県においては高卒レベルではニート・フリーターの問題はそれほど深刻ではなく、これは恐らく全国的にもある程度当てはまると思われるということである。また、キャリア(形成)教育に関しても、政策と現場の間でギャップがあり、正す必要がある。
また国際比較においては、オランダに赴き、政労使のネオ・コーポラティズムによる多様就業型ワークシェアリング、即ちここでは、正社員と非正社員の相互転換制度が日本の若年雇用対策に応用できるかという視座で探ったが、オランダにおいては非正規雇用として入職してから正社員になるのであって、日本の非正社員のように一部分が身分的差別を受けているというのとは極めて異質であることが判明した。これはオランダが実は元来米国的な流動的な市場であるところに、解雇規制を強めたことの結果であると考えられる。オランダ・モデルを日本に適用させようという理想論があるが、上記のような根本的な相違があるのであり、この点を踏まえなければならないと思われる。/本年度、山口県地域の全高校の進路指導の先生方と意見交換しうる契機を作り、さらに国際的な観点から対策を考察しうる視座も磨かれたと自負したい。今後も研究を追究していきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 高年齢者雇用延長に関わる労使合意形成への提言調査報告書II2009

    • 著者名/発表者名
      浜島清史
    • 総ページ数
      60
    • 出版者
      山口県労働者福祉協議会政策委員会

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi