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2007 年度 実績報告書

製造業の研究開発部門における人材育成、仕事管理、労使関係に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18530183
研究機関佐賀大学

研究代表者

富田 義典  佐賀大学, 経済学部, 教授 (90155565)

キーワード自動車産業 / 労使関係 / 研究開発 / 労使協議制度 / 仕事管理
研究概要

今日の自動車企業は、製品市場のグローバル化により、以前にもまして激しい価格競争と品質競争に巻き込まれている。本研究では、そのことが同産業の研究開発部門の仕事と管理の枠組みを大きく変えつつあることを明らかにした。具体的には、(1)研究開発期間の大幅な短縮と、(2)車両の製造コストの低減を開発部門が企画し推進することを開発部門が求められ、それが開発技術者の仕事をより細分化させ個別化させる((1)により)、と同時に、開発部門と製造部門とのコミュニケーションおよび技術者同士の連携と意思疎通をより必要なものとさせている((2)により)。そして、後者の傾向(連携の必要性)が開発部門から製造部門に至る職場内のマネジメントと技術者・技能者とのコミュニケーションの必要性をより大きくさせ、それが職場の労使関係にも新たな側面をもたらすことになっている。
とくに製品のコスト管理と品質管理の実質化の面で、労使協議や労使懇談が果たす役割が無視できないようになっている。そのことが労働組合の性格と役割に変化をもたらしている。したがって、今日無力化し経済活動のなかにおいて活動基盤を決定的に喪失しつつあると見られることの多い労働組合の活動の再生の基盤を、コストと品質の管理をめぐる労使協議・懇談の役割に見出すことが可能になっているという結論を得た。
以上の見解は、自動車産業の研究開発部門の仕事、管理、労使関係を対象として実態調査したがゆえに得られた成果である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 自動車産業労使関係研究に関する一回顧2007

    • 著者名/発表者名
      富田 義典
    • 雑誌名

      佐賀大学経済論集 40-4

      ページ: 55-122

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本労使関係の特質と可能性2007

    • 著者名/発表者名
      富田 義典
    • 雑誌名

      社会政策学会誌 18号

      ページ: 77-92

    • 査読あり
  • [学会発表] 野原光 『現代の分業と標準化-フォードシステムから新トヨタシステムへ』を読む2007

    • 著者名/発表者名
      富田 義典
    • 学会等名
      社会政策学会
    • 発表場所
      龍谷大学
    • 年月日
      2007-10-20
  • [図書] 現代日本の社会政策(編者、坂脇昭吉、阿部誠)2007

    • 著者名/発表者名
      富田 義典
    • 総ページ数
      332i
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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