研究概要 |
(1) タイ国内での調査:タイ王室の「始耕儀礼」とタイ政府の政府推奨米普及の関係を調査しつつ、東北タイのローイエット県農業協同組合等で、1960年代以降のジャスミン・ライスの栽培や精米の発展についての資料調査や農家に対する聞き取りをおこなった。また、バンコク及び中部タイにおいては、タイ政府商業省や農業協同組合省などにおいて、ジャスミン・ライスおよび香り米の新種パトムタニ1に関する生産・輸出統計資料類を収集した。また、ジャスミン・ライスを輸出するタイを代表する米輸出業者チアメン社やキャピタル・ライス社などの歴史と現状について資料調査と聞き取り調査をおこなった。 (2) 香港および中国広東省広州市での調査:タイ産ジャスミン・ライスの消費地として1970年代から重要性を増した香港の米市場の輸入・消費統計等に関する資料調査を行い、香港においてジャスミン・ライスの輸入、小売販売を1970年代以降発展させてきている「金源米業国際公司」(Golden Rice International Co.,Ltd.)の企業情報等を調査・収集した。また、ジャスミン・ライスが輸入を急増させ、年間数十万トンの輸入地となってきた中国、特に、その輸入の8割以上が集中する広東省広州市等で、タイ国広州領事館等で資料調査と収集をおこなった。
|