現在進行中の東アジア共同体の形成において核となる、ASEAN域内経済協力の新たな展開(AEC:ASEAN経済共同体他)の研究を進めている。1年目の2006年度は、関係図書の購入と購入文献の熟読、先行研究のサーベイ、海外調査、国内調査、収集資料の整理、シンポジウムや研究会の開催、研究成果の発表等を行った。 成果として具体的には、「第1回東アジア首脳会議(EAS)の成果と展望:ASEAN域内経済協力の視点から」等の日本語論文を公刊し、毎年公刊を続けているASEAN域内経済協力に関する英語論文を公刊した。またこれまで蓄積した英語論文を単著として公刊する準備を進めた。更にASEANと東アジア地域経済協力に関する学会での報告、コメント、座長等を行った(東南アジア学会、日本国際経済学会等)。 また今年度6回目となる「福岡アジア国際会議(Asian International Forum in Fukuoka):成長するアジアの課題と地域連携」(ポスト・サミット蔵相会議。東アジア11力国とEUの最有力シンクタンクの代表による会合)の第2部「アジアの政略的産業育成-自動車産業の今後」のコーディネーター(座長)並びに第3部総合討論のパネリストを勤めた。同時に今後の研究のためのネットワークを構築した。また名古屋大学国際経済政策研究センターと共催の第3回東アジア経済ワークショップ「東アジアの経済連携方策」を座長として主催した。更に東京大学社会科学研究所の地域主義の比較研究プロジェクトの研究委員にも就任し共同研究を進めている。 以上のように、本研究は、多くの実績を積み重ねてきている。
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