研究概要 |
『金融変数と景気変動の関係についての実証分析』では, 長期国債利回りと短期金利の差であるイールドスプレッドと将来の景気後退確率の間に安定的な関係があるのかについて分析を行った。その結果,イールドスプレッドが拡大すると将来の景気後退確率が低下するという関係が1996年までは観察されるものの, その後は観察されないことが明らかになった。また, 1997年以降においてはイールドスプレッドだけではなく, 株式収益率やマネーサプライ成長率といった金融変数と景気後退確率の間にも安定的な関係が観察されないことも明らかにされた。
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