戦後日本における「生活改善運動」について、生活改良普及事業、新生活運動、家族計画、社会教育の4つの分野で調査・研究に取り組んだ3年目の研究実績は以下のようである。 (1)生活改良普及事業については、とくに府県レベルの調査を岩手県で終え、分析を進めた。また町村レベルについては、岩手県北上市和賀町について、農業改良グループや婦人会、社会教育などの分析を進めた。 (2)新生活運動については、「あしたの日本を創る協会」に所蔵されている新生活運動協会の機関誌・雑誌の分析を引続き進めている。 (3)家族計画については、長野県の飯田市立中央図書館に所蔵された家族計画の資料・文献について調査を引続き進めている。 (4)社会教育・公民館については、神奈川県立図書館、神奈川県庁、神奈川県立公文書館など、神奈川県での調査を終えた。 (5)以上の調査・研究をふまえ、平成20年度においては、岩手県及び岩手県和賀町での調査研究成果をふまえた学会報告をして報告を論文にまとめた。また、日本の通史の1冊を担当し、その中に岩手県及び和賀町の事例を位置づけ、本調査の歴史的意味をまとめた。
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