戦後日本における「生活改善運動」について、生活改良普及事業、新生活運動、家族計画、社会教育の4つの分野で調査・研究に取り組んだ最終年度の研究実績は以下のようである。 1.生活改良普及事業については、とくに岩手県での調査・分析をふまえ、町村レベルの岩手県北上市和賀町について、農業改良グループや婦人会、社会教育などの詳細な分析を行った。現在、和賀町の論文を執筆中であり、平成22年度中には発表の予定である。 2.新生活運動については、「あしたの日本を創る協会」に所蔵されている新生活運動協会の機関誌・雑誌の分析を終え、1955年から1970年代に至る新生活運動の活動内容を把握した。 3.家族計画については、長野県の飯田市立中央図書館に所蔵された家族計画の資料・文献について調査を引続き進め、分析に移っている。 4.社会教育・公民館については、神奈川県立図書館、神奈川県庁、神奈川県立公文書館など、神奈川県での調査を終え、分析を進めている。 5.以上の調査・研究をふまえ、平成22年度においては、岩手県和賀町に関する論文をまとめて発表する。また新生活運動については、体系的に分析する著作を準備して、平成23年度には出版の予定である。
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