研究課題
2006年に上海、天津、香港、台北、アメリカなど世界各地の中国企業史研究者と研究の現段階について広い視野の中で討論したワークショップの成果を、中国企業史研究を共同で進めている友人たちとまとめ、2007年4月、中国企業史研究会編『中国企業史研究の成果と課題』として刊行した。史料収集面では前年度に引続き日本国内のアジア経済研究所、東洋文庫、国会図書館などに所蔵されている文献を中心に史料収集を進めるとともに、2007年8月末、上海近郊の工業都市無錫において、1940年代から70年代にかけ綿紡績業の企業経営に直接携わった関係者から、聞取り調査を行うことができた。また2007年9月には杭州の浙江省図書館古籍部で史料調査を行った。さらに戦後台湾の綿紡績業については、中央研究院近代史研究所文書館がインターネット上に公開している当時の公文書を中心に史料収集を進めている。そのような研究活動を基礎に、2007年6月にシンガポール大学で開催されたワークショップにおいて戦時重慶の綿紡績業に関する報告を英語で行い"Business Voices in the Cotton Industry and Beyond: The Struggles of Private Companies in Wartime Chongqing"(ワークショップWartime Chongqing、2007年6月26日、シンガポール大学)、2007年7月には上海のシンポジウムで戦時から戦後にかけての上海における綿紡績業経営に関する報告を中国語で行った「関於企業管理公司的新思考」(「近代社会環境下的企業発展」国際シンポジウム、2007年7月20日、中国・上海・上海社会科学院主催)。いずれも本科研に関わるテーマである。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)
China at War: Regions of China, 1937-1945, (Stanford University Press)
ページ: 44-64
『張福運与近代中国海関』(上海社会科学院出版社)
ページ: 14-27