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2007 年度 実績報告書

医療組織における組織学習プロセスの実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18530273
研究機関小樽商科大学

研究代表者

松尾 睦  小樽商科大学, 商学研究科, 教授 (20268593)

キーワード医療組織 / 患者中心医療 / 組織学習 / 病院
研究概要

患者中心医療で定評のある2病院に対するフィールド調査を実施し、患者中心の理念が制度として実現する歴史的プロセスに焦点を当てることで、医療組織の学習プロセスを分析した。両組織とも、設立においてキリスト教に基づく慈善活動的な理念をベースに医療行為が行われていた点で共通していた。しかし、第1の組織においては、設立後20年を経て、経営危機に陥っていたところを、院長の変革型リーダーシップによって乗り越え、その後に、事務長のリーダーシップによって経営体質を変革したという経緯が見られた。
これに対し、第2の組織では、伝統的に強い事務部門のリーダーシップの下で運営され、変革型の看護リーダーによって看護部門のパワーが高まった結果として、医師と看護、事務と看護の結びつきが強まったというプロセスが見られた。なお、この組織では、キリスト教に基づく理念は薄まり、歴代の部門リーダーの考えが総合して病院の理念として結実しているようであった。
これらの2つの事例研究から、患者中心医療を目指す医療組織の学習プロセスにおいて、医師、看護師、事務という3つの機能の連携が重要な役割を果たしていることが明らかになった。ただし、病院組織によって、異なる学習パターンが見られ、患者中心の理念を規定する核となる部門も異なっていると考えられる。ただし、どのような病院においても、「事務部門のリーダーシップが患者中心医療の学習において鍵となる働きをしている」ということを命題として提示できると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] THE INFLUENCE OF SERVICE CLIMATE AND PERS ONALITY ON NURSE CUSTOMER ORIENTATION2008

    • 著者名/発表者名
      Makoto Matsuo
    • 学会等名
      American Marketing Association Conference
    • 発表場所
      米国テキサス州オースティン
    • 年月日
      2008-02-16
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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