本研究は、民間企業が公的標準で収益を上げていくためのメカニズムの解明を目的としている。より詳しく言えば、営利を追求する企業が自社の技術を公的な標準に仕立て上げ、これによって自社の収益に貢献させるモデルについて、国内や海外の企業の事例をもとに分析を進めることが本研究の主題である。この内容に沿い、今年度は以下の研究活動を進めた。 ■ヒアリング調査 国内企業を中心に約10社の担当者、またISO(国際標準化機構)国際会議チェアマン等に対するヒアリング調査を実施した。 ■学会、研究会での報告 ・日本貿易学会(全国大会)、研究・技術計画学会(全国大会)、日本経営学会(部会報告)等での報告 ・経済産業省「事業戦略と標準化経済性研究会」、(財)貿易奨励会「国際ビジネスの潮流と課題研究会」での報告 ■シンポジウムへの参加 ・経済産業省主催、日本経団連共催「第3回事業戦略と標準化シンポジウム」にて報告される事例研究に本研究が採用 ■著書や論文の執筆 ・「標準の類型化とオープンポリシーに基づく標準化の戦略」、梶浦雅己編『国際ビジネスと技術標準』(文面堂2007年4月刊行に所収)。他に、裏面掲載の論文もあり。 以上
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