本研究は、民間企業が公的標準で収益を上げていくためのメカニズムの解明を目的としている。その中でも今年度は、フォーラムを通じて形成された標準に焦点を絞り、その実態について調査を進めた。また、今年度は本研究においての中間地点ともなるため、これまでに明らかになったことについては学会や論文等で発表してきた。具体的には以下の通りである。 ■ヒアリング調査 ・DVDにおけるDVDフォーラム、RFIDにおけるEPCグローバルに対してインタビュー調査を実施。それぞれフォーラムを代表する立場の人物から情報を収集。 ■学会、研究会での報告 ・国際ビジネス研究学会(全国大会)にて報告。 ■著書や論文の執筆 ・共著書『理念と戦略の経営学』(学文社)を出版。内容に、本研究から明らかになった標準化の戦略については、1章を設け論述した。また、本研究テーマと密接に関連するテーマを持つ研究者たちとの共同執筆により『コンセンサス標準戦略』(新宅純二郎・江藤学編著、日本経済新聞出版社)を出版。
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