企業が特許制度を利用する上で限定合理性が果たす役割を探求するため実証分析を行っている。3つの課題内容を持つ。 (1) 経済主体が取引を管理するガバナンス形式は、限定合理性に由来する取引費用を節減するよう調節される、という取引費用仮説に基づく実証を行う。 (2) 特許データを用いて、企業の研究開発戦略及び知的財産戦略に関し、累積的な研究開発環境における戦略の逐次更新が現実に表出されているか探る。 (3) 研究開発の基盤となる既存技術の認識空間の測定方法として、従来使われてきた特許引用データ自体の特性と歪みを明らかにする。
|