「アジア太平洋のフロンティア地域の国際経営」の研究課題について、3つのアプローチにより研究した。 第1は、アジア太平洋のフロンティア地域の国際経営に関する理論研究である。平成19年度は、アジア太平洋のフロンティア地域として、特にベトナム、カンボジア、ラオスのインドシナ3国を重点的に研究した。 ベトナム、カンボジア、ラオスの国際経営に関して、経営環境や制度といった外部的要因をも考慮して研究した。すなわち、企業経営環境としての政治・経済・産業政策・社会・文化などであり、また内部要因としては企業内の経営管理システムである。これらの要因を基に経営管理と戦略について理論研究を通して国際比較経営の視点から理論的に考察した。環境要因として経済、人口問題、貧困問題、教育制度、雇用構造、文化、社会の解明であり、また内部要因としての企業内の経営管理と戦略の解明である。 第2は、アジア太平洋のフロンティア地域の国際経営に関する現地調査である。平成18年度は、アジア太平洋のフロンティア地域として、ベトナムと中国を重点的に調査した。 研究の方法としては、ベトナム、カンボジア、ラオスにおいて活動している日系企業、現地系企業に対して聞き取り調査、現地工場での参与観察を行い、国際比較経営の視点から研究した。これらの調査結果から、日系企業や現地企業の人的資源管理、経営戦略などを実証的、理論的に比較分析した。 第3は、アジア太平洋のフロンティア諸国の地域研究によるアプローチである。平成18年度は、アジア太平洋のフロンティア地域として、特にベトナム、カンボジア、ラオスを重点的に研究した。 ベトナム、カンボジア、ラオスのインドシナ3国は、近年海外からの直接投資が増大し、現在、国際的に認められた魅力溢れる国という評価を得ている。しかし、政治・経済・社会では問題点もまだ多い。本研究では、地域研究の視点から、理論的・実証的にベトナム、カンボジア、ラオスを解明した。 本年度は、アジア太平洋のフロンティア地域としてのベトナム、カンボジア、ラオスの国際経営に関する研究を重点的に行った。
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