研究概要 |
当該年度とくに力を入れたことは,「NC(数値制御)技術」の導入が金型スキル変容に与えた影響と「イノベーションに伴うスキルの変容」という当該研究テーマに,「既存の保有スキル水準が」どのような影響を与えるかについての分析枠組みの提示である。 「NC(数値制御)技術」の導入が金型スキル変容に与えた影響については,広島大学大学院工学部図書館などにおいて,文献収集を行い, NCが金型製作スキルにもっとも大きな影響を与えたと考えた「NC直彫り加工導入と金型製作スキルの変容」についてトヨタ自動車の内製射出成形金型部門について詳細な調査を行った。現在査読論文執筆中。 今後,著書にする上で分析枠組みの再検討を行った。イノベーション(技術革新,新技術)の導入と,現在当該企業が保有しているスキル水準がどのような影響を及ぼすかについて先行研究のサーベイを中心に,考察を行い,「金型産業における技術革新とスキル-先行研究の検討-」(愛知淑徳大学論集-ビジネス学部・ビジネス研究科篇-)にまとめた。 なお,平成20年度中に執筆した査読論文2本が刊行され,平成19年に日本経営学会誌に査読後,掲載・刊行された「中国プラスチック金型における技術革新の導入とスキル」が21年9月4日,日本経営学会賞を受賞した。
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