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2007 年度 実績報告書

国際競争力の組織的基盤

研究課題

研究課題/領域番号 18530312
研究機関同志社大学

研究代表者

石田 光男  同志社大学, 社会学部, 教授 (40121587)

キーワード職場組織 / 経営管理 / 自動車工場 / 日米比較
研究概要

平成19年度の研究実績の概要
1.日米自動車の違いを下記「アメリカ自動車工場の苦闘」にとりまとめた。その骨子は次の通りである。(1)工場の方針管理の項目は同じである。(2)しかし、労働組合組織、内部労働市場の発達度、人事考課の有無で顕著な違いがみりれる。そのため、(3)方針管理の要諦である品質管理および能率管理の遂行方式に差が明白である。
2.このような両国の違いを日本の品質管理に即してより詳細に職場を観察した。その観察結果は概ね次の通りである。(1)組立工場の一般工程、工程内検査工程、解析場、最終検査工程、いずれも品質不良の記録帳票類の管理が徹底している。現場情報の集積である。(2)その集積された情報の分析と解決に向けた会議体の運営、および関連部署の緊密な連携体制が整備されている。(3)解決方策が現場にフィードバックされ、現場でのデータによりその成果が確認される。(4)このように、現場と関連部署との連携体制とその現地現物をくぐるPDCAが徹底している。
3.こうした比較研究から、日本の工場の優位点は、内部労働市場を通じての人材育成と部門間の連携調整力にもとづくPDCAの作動が順調であることにあることが明白である。非典型雇用の増大に伴う労務費低減とこの比較優位とはトレードオフの関係にあり、その最適点の探求が日本の工場管理・人材管理の要点になっている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] アメリカ自動車工場の苦闘(上)-アメリカの工場・日本の工場-2008

    • 著者名/発表者名
      石田 光男
    • 雑誌名

      評論・社会科学(同志社大学社会学会) 第84号

      ページ: 61-157

  • [雑誌論文] The Automotive Industry in Japan2008

    • 著者名/発表者名
      Mitsuo Ishida
    • 雑誌名

      Bulletin of Comparative Labour Relations No.64.

      ページ: 73-96

  • [雑誌論文] What is the Outcome of the Wages Reform in Recent Japan?2007

    • 著者名/発表者名
      Mitsuo Ishida
    • 雑誌名

      Japan Labor Review Vol.4No.2

      ページ: 55-77

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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