研究課題/領域番号 |
18530316
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
朴 泰勲 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 准教授 (50340584)
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研究分担者 |
関口 倫紀 大阪大学, 経済学研究科, 准教授 (20373110)
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キーワード | グローバル化 / アーキテクチャ / 中国自動車産業 / 産業集積 / 階層的分業構造 / 現代自動車、トヨタ自動車、VW / 組織間システム / 競争優位 |
研究概要 |
中国の民営企業である一汽轎車と民営企業である長城汽車と吉奥汽車の組織間システムについて調べた。この調査を実施するため、中国の河北省保定市と浙江省台州市に行き、長城汽車と吉奥汽車の工場見学を行った。中国の民営自動車メーカーは低価格車の開発で市場シェアを伸ばしており、その背景には自動車のコモディティ化戦略があると思われる。そのため、中国の民営自動車メーカーのプラットフォーム戦略に関する文献調査とインタビュー調査を行い、大阪経済大学の中小企業経営研究所の雑誌「経営経済」にその成果を発表した。 また、韓国の現代自動車の中国進出について調査するために、北京市順義区にある北京現代の工場見学とインタビュー調査を行った。さらに、ドイツのVWの中国進出について調べるため、長春にある一汽VWとVW一汽平台の工場を見学した後に、インタビュー調査を実施した。中国における外資系自動車メーカーの進出について調べるためには先に本国の組織間システムについて調べる必要がある。そのため、日本のトヨタと関連する部品メーカーの調査を行った。また、韓国の現代自動車の部品メーカーであるウィアと現代モービスの調査を実施した。さらに、ドイツのVWの本社があるヴォルクスブルグに行き、VWの工場見学とインタビュー調査を行った。そして、VWの部品メーカーであるマレーの技術者とインタビュー調査を実施した。このように、日本、ドイツ、韓国の自動車メーカーの中国進出に関する調査結果を論文に仕上げ、日本経営日本経営学会誌に論文を発表した。この論文では天津トヨタ、一汽VW、北京現代、長城汽車、一汽轎車の組織間システムの位置取りの違いについて検討した後、それが意味する戦略的な含意について明らかにした。 日本、韓国、ドイツの自動車メーカーの中国進出によって中国で形成されている階層的分業構造について相互分析を行い、国際ビジネス研究学会で2007年10月に報告した。そして、この内容をまとめて、国際ビジネス研究学会年報に論文を投稿した。
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