本研究は、消費者の選択行動に影響を与える感情の問題を扱ってきた。「Lazulas(1991)の理論を元に研究を進め、1年目にインタビューとその結果の分析から消費者の選択行動の中で強い感情的反応を生みすものを抽出した。 その結果、消費者にとってこだわりのある商品や購入後の評価が思わしくなかったものが特定の感情と結びついていることが理解された。しかし、グループ・インタビューだけでは、消費者の多様な感情反応がどの消費と直接結びつくのかを明確にすることは困難であった。 特徴的なパターンの抽出は可能であったが、これを一般化するために2年目に二つの試みを行った。一つはサービス消費に関して幾つかのシナリオを提示してその反応を計測することをインターネット調査で行った。 この調査と並行して、コンピュータ画面上で製品選択の反応を計測するソフトウェアを作成して、執権を行った。2年目の研究後半はこのソフトウェアの開発に当てられたが、作成に時間が掛かり実験は予定の数をなせなかった。しかし、実施した実験の分析は進めており、当初予想された反応以外に回答時間の条件による取得情報の変化などが明確になっている。 実験データの収集設備は整備されているので、実験基盤を元にして新たな条件で繰り返しいきたい。
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