平成19年度は、当研究課題に関する文献研究と並行して、当研究の対象である「収益認識」ならびに「業績報告(財務諸表の表示)」について論文を執筆し、その英訳版を、平成18年度の海外インタビュー対象者、ならびに有力アナリスト、学界関係者等に送信した。さらに、同論文に基づく海外のセミナーにおける研究報告、インタビュー等を実施した。 論文執筆のほか、具体的な研究活動は以下の通りである。 (1)2007年11月、『会計・監査ジャーナル』に掲載した「2つの包括利益」の英訳版を、海外の関係者にネット送信した。その結果、海外からいくつかの反響があった。 (2)2008年3月、アメリカに出張し、以下の活動を行った。 (1)3月10日、Carnegie Mellon大学で開催されたAccounting Seminarにおいて、「Comprehensive lncome Reporting and Japanese Acco unting Standards」というテーマでゲストスピーカーとして報告し、質疑を行った。また同日、同大の会計部門のスタッフ5名(Jonathan Glover、Lin Nan、Pierre Liang、Carolyn Levine、Yuji ljiri、各教授)と各々個別に45分ずつのディスカッションの機会を与えられ、意見交換した。 (2)3月12日、Yale大学のShyam Sunder教授を訪問し、博士課程の学生を交えて、会計基準の設定をめぐる近年の動向、市場と会計の関係、会計上の資産評価と利益の概念、等のテーマで約3時間の討議を行った。
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