研究課題
平成20年度は研究課題についてどのような問題点および解決すべき課題が含まれるのかをより具体的に明らかにした。そのための製造企業(工場)を対象としたアンケート調査として、研究代表者が短期の在外研究先として滞在した南カリフォルニアに所在する製造企業約300社を対象としたアンケート調査を実施した。アンケートでは、企業環境、競争の状況、非財務情報の具体的な内容、関連する管理会計技法の利用状況等を質問した。このことにより、非財務情報の利用と企業環境、さらに、非財務情報の利用と管理会計技法との関連性を明らかにすることを目的とした。さらに、フォローアップの観点から、数社の在米日系企業に対してアンケート用紙を持参して訪問調査を実施した。このことにより、質問項目の妥当性、質問の意図が回答者に伝わっているのか、また、質問が企業の実態に即しているものかどうか、などのチェックを同時に行うことも可能となった。ただし、アンケートの回収率が極端に低かったために、統計的な処理が実施可能かどうか、仮説検証を行えるかどうかをさらに検討する必要が生じた。このため、当初予定をしていた統計的な処理による仮説検証型の分析を延期して、代替的な検証方法を検討することとした。このため、当初計画していた研究成果の公表予定を変更せざるをえなかった。したがって、本年度中の研究成果は、筆者が参加した研究プロジェクトにおいて、本研究テーマと関連のあるものに限定されることとなった。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (3件)
廣本敏郎編『自律的組織と管理会計』森山書店、2009年所収 (掲載確定)
北寿郎, 西口泰夫編『ケースブック京都モデル』、白桃書房、2009年刊所収 (掲載確定)