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2007 年度 実績報告書

中山間地域農村における持続的社会形成に関する地域社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18530405
研究機関法政大学

研究代表者

中筋 直哉  法政大学, 社会学部, 教授 (00262064)

キーワード地域社会 / 市町村合併 / 中山間地域 / コミュニティ / 地域社会学 / 地域再生 / むらおこし / まちづくり
研究概要

本年度は岩手県八幡平市に3回(07年8月,07年12月,08年2月),熊本県あさぎり町・人吉市に3回(07年8月,07年12月,08年3月)の現地調査を行った。これに加えて鳥取県米子市,日南町にも補充調査を行った(07年10月)。さらに上記調査に連動させて宮崎県綾町(07年12月),岩手県盛岡市・花巻市(08年3月)にも補充調査を行った。現地では自治体の住民組織再編担当課と産業振興担当課に政策についての聞き取り調査を行った。これらの調査には大学院生2名(各調査1名)が同行し,調査の補助および資料収集にあたった。これに加えて地域産業振興等に関する文献を購入し,研究・検討した。
本年度に得られた知見は次の通りである。すなわち,合併後の自治体では行財政上の中央集権化と効率化が必至だが,それとは別に住民の生活実態や生活意識に根付いた範囲での行政運営が不可欠である。その範囲は少子高齢化によって急速に弱体化している近隣関係より大きい必要があり,またその運営には自治体職員の継続的かつ専門的な関与が不可欠である。またこの範囲を住民の生活意識に強く根付かせるために,その範囲で地域アイデンティティを育成する仕掛け(祭りなどのイベントや成人教育などの持続的活動)が必要である。これは従来地域の自然環境や伝統文化によることが多かったが,住民の自身への誇りと地域への愛着を回復するためには,彼ら自身をアイデンティティの源泉とするような仕掛けが有効である。その意味で,彼らの生業や生活(具体的には農林漁業)を単なる経済的価値だけて計らずに振興する産業政策が必要であり,外からの企業誘致や観光振興も,それと連動する必要がある。
以上の成果を調査地自治体および住民に報告し,討論の機会を持てたことも本研究の成果といえる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 地域の社会学(うち第5章「地域が歴史を創り出す歴史が地域を造り出す」93-116頁)に本研究を利用2008

    • 著者名/発表者名
      森岡 清志, 編(7人の共著)
    • 総ページ数
      303
    • 出版者
      有斐閣

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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