今年度は、これまでエコシステム研究会として積みあげてきたコンピュータ活用による多目的支援ツール開発の研究を基盤とし、精神保健福祉領域で用いる実践支援ツール開発へ向けた基礎固めのための聞き取り調査や新著書出版へ向けての打ち合わせを中心に行った。 具体的には、(1)精神保健福祉領域に焦点化したツール開発へ向けての精神医学ソーシャルワーカー旨やその経験を有する研究者への聞き取り調査(帯広・札幌など、精神科リハビリテーション学会への参加などの機会を通して) (2)実践支援ツール開発へ向けたこれまでの共同研究の積み上げを実践過程研究に焦点化し、研究書として平成19年度に出版することを予定しており、それらの準備をかねた打ち合わせを頻繁に行った。 (3)精神保健福祉領域における研究を進める中で、一領域や機関・施設のかかわりのみでは解決が難しいハイリスクな状態にある家族への支援(なんらかの形で精神保健福祉領域とのかかわりが深い)の重要性を認識することができた。そこで活用できるようなソーシャルワーカーとしての視点を具体化する支援ツールの開発へと視野を広げることができた。 などである。 今年度は予期せぬ所属機関の人事との関係で、当初予定していた研究のエフォートを減らさざる得なかったという事情がある。2年目となり、研究最終年度でもある次年度に向けて、聞き取り調査を含めたさらなる継続研究が必要である。
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