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2007 年度 実績報告書

働く女性の増大化における母親の「育児の価値の相対比」現象の実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18530512
研究機関奈良教育大学

研究代表者

瓜生 淑子  奈良教育大学, 教育学部, 教授 (20259469)

研究分担者 杉井 潤子  京都教育大学, 教育学部, 教授 (70280089)
清水 民子  平安女学院大学, 生活福祉学部, 教授 (40046470)
キーワード育児の価値の相対化 / 母親のキャリア発達 / 新・専業主婦 / 育児支援 / 母親の自立 / 家族の個人化
研究概要

1)近畿地方の保健所に協力を依頼し,3歳健診の場で母親に子ども観,仕事観,育児意識,ライフコース希望などについて,質問紙を手渡し郵送によって回収した。回収数・率は、409部(27.7%)であった。有効回答のうち、一人親家庭を除いたので、分析対象は就労母123人・不就労母258人、計381人であった。2群間で比較したところ、「育児は母親にとって最も大事な仕事である」「母親にとって何よりも大切なのは子どもである」等、「育児の価値の相対化」を問う項目では差があった(不就労母の方が、育児の価値を高く評定していた)。他方、「母親であっても、私は私でありたい」等の「家族の個人化」を問う項目では、両群とも「私は私でありたい」と高く評定し、差はなかった。育児による制約感は不就労群の方が大きかった。子どもへの肯定感情は就労群の方が高かった(NS)。生活満足感は就労群の方が高い傾向にあった。全体として、3歳という幼い子どもを持つ持つ母親でも、就労群の方が子どもや生活全般に対して肯定感が高かった。5年前の調査と比べると、母親の就労がより一般化し、母親自身が子どもを持ちながら就労することに引け目を感じなくなってきていることがうかがえた。「家庭にいて、家事・育児以外のことに専念する」ことを理想とする所謂「新・専業主婦」派は、約12%だった。格差社会と言われる生活の厳しさが反映しているのだろう、前回調査の1/3程度であった。家庭の経済格差が母親の精神的余裕に影響していることも示された。
2)昨年訪問調査したニュージーランドの保育児状について分析を加えた。無償幼児教育が早くから始まっているのに対して、保育所拡充は十分ではなく、都市部では待機児童問題もあるようで、オーストラリアの保育チェーンがシェアを拡大するなど、問題はあるようだ。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] おしゃぶり普及実態に見る近年の育児傾向2008

    • 著者名/発表者名
      瓜生淑子
    • 雑誌名

      奈良教育大学教育実践総合センター研究紀要 17

      ページ: 85-92

    • 査読あり
  • [学会発表] 今日の乳幼児の発達と育児(2)-3歳児のオシャブリ使用調査から-2007

    • 著者名/発表者名
      瓜生淑子
    • 学会等名
      日本保育学会
    • 発表場所
      十文字学園女子大学
    • 年月日
      2007-05-20

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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