平成19年度には次の作業を行った。 (1)夢についての親子の会話の分析:幼稚園年長児・小学校1年生・小学校3年生の親子の約計50ペアに夢についての会話を10分ほど自由に行ってもらい、その会話のテープ起こしを完了し、その結果について部分的に分析を行った。その結果を、倉中晃子・麻生武の連名で、平成20年3月の発達心理学会において、ポスターの形で発表を行った。 (2)幼稚園児の夢理解の実験的研究:幼稚園児が「夜布団に入いったはずなのに自分が動物園にいる」といった不連続体験をしたとき、その体験を果たして"夢"と名付けることができるのか、また夢の"因果性""共同性""フィクション性"についての新たな課題をすでに試行していた。よって19年度は、その結果について分析を行った。その結果の一部を、吉良尚子・麻生武の連名で、平成20年3月の発達心理学会において、ポスターの形で発表を行った。 (3)大学生への最年少時の夢についてのアンケート調査:大学生に一番幼いときの出来事の記憶と一番幼いときにみた夢の記憶とをアンケート調査する。回収したアンケートのローデータをコンピュータに入力しその分析を行った。その結果の一部を、覚前未央・麻生武の連名で、平成20年3月の発達心理学会において、ポスターの形で発表を行った。 (4)平成19年9月20日の日本心理学会のWS「夢研究の新しい展開」において「夢について親子で話すことの発達的意味を探る」との演題で発表を行った。
|