高機能広汎性発達障害児の社会性の発達を阻むファンタジー世界への傾倒現象は、「特定の他者」が愛着対象となる局面を契機として出現するとの事実に基づき、ファンタジー世界への傾倒を防ぐ上で複数の特定の他者との関係を一定の時間的ズレをもって、多重的に形成することが効果を持ちうるかどうかを検証することを第1 の目的とする。目的1の結果に基づいて、小集団および学級集団における対人社会性の形成に関わる指導プログラムを構築することを第2 の目的とする。以上の研究結果を基盤として、高機能広汎性発達障害児の社会性障害に対する特別支援教育の基本的な指針を提言することを第3の目的とする。
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