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2008 年度 実績報告書

高校生に対する心の健康教育プログラムの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18530547
研究機関明治大学

研究代表者

岡安 孝弘  明治大学, 文学部, 教授 (40224084)

キーワードストレス / コーピング / 認知のゆがみ / 心理教育プログラム / 高校生
研究概要

第1研究として,高校生のストレス反応に及ぼすコーピングの効果について検討した。高校生が用いるコーピング方略について,ストレス場面別にクラスター分析を行い,コーピングのパターンを抽出した。その結果,友人関係ストレス場面では,積極的対処群,低対処群,全般的対処群,学業ストレス場面では,積極的対処群,回避的対処群,低対処群のそれぞれ3群に分類された。ストレス経験,コーピングのパターン,およびストレス反応との関係について検討したところ,ストレス経験のレベルやコーピングのパターンによって,ストレス反応に及ぼす影響が異なることが示された。
第2研究では,高校生の対人関係場面における認知のゆがみを測定する尺度を作成するとともに,認知のゆがみがストレス反応とどのような関係にあるかを検討した。対人関係場面における認知のゆがみ尺度の因子分析の結果,「自信欠如」「自己卑下」「他者配慮」「他者排除」の4因子が抽出された。さらに,ストレス反応を基準変数,認知のゆがみを説明変数として行った重回帰分析の結果,「自己卑下」がいずれのストレス反応とも関連性が高いこと,「自信欠如」は「抑うつ・不安」との関連性が高いことが示された。以上の結果から,高校生のストレス反応の緩和するためのカウンセリングや予防的な心理教育プログラムにおいて,対人関係場面における認知のゆがみを変容することの重要性が論議された。
以上の結果を参考にし,高校生用のライフスキル学習のワークブックを作成し,中学校時に不登校経験のある生徒が多く在籍している高校において心理教育プログラムを実施した。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 高校生の対人関係場面における認知のゆがみとストレス反応2009

    • 著者名/発表者名
      岡安孝弘
    • 雑誌名

      明治大学心理社会学研究 4

      ページ: 27-37

  • [雑誌論文] 高校生のストレス反応に及ぼすコーピングの効果2009

    • 著者名/発表者名
      小山千晶, 岡安孝弘
    • 雑誌名

      明治大学心理社会学研究 4

      ページ: 60-71

  • [雑誌論文] 最近のレジリェンス研究の動向と課題2009

    • 著者名/発表者名
      齊藤和貴, 岡安孝弘
    • 雑誌名

      明治大学心理社会学研究 4

      ページ: 72-84

  • [雑誌論文] 中学生・高校生に見出される不登校・引きこもりの実態把握に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      竹村周子, 太田智佐子, 齊藤和貴, 小粥宏美, 岡安孝弘, 他
    • 雑誌名

      明治大学心理社会学研究 4

      ページ: 49-59

  • [学会発表] 高校生の対人関係ストレスにおける認知の歪みの効果2008

    • 著者名/発表者名
      岡安孝弘
    • 学会等名
      日本カウンセリング学会
    • 発表場所
      筑波大学付属高等学校
    • 年月日
      20081100
  • [学会発表] 小学校2年生に対する関係性攻撃防止を目的とするSST介入2008

    • 著者名/発表者名
      宮田加菜, 岡安孝弘
    • 学会等名
      日本行動療法心理学会
    • 発表場所
      日本教育会館
    • 年月日
      20081100
  • [学会発表] 過去・現在の生活経験と信頼感がコヒアレンス形成に及ぼす影響2008

    • 著者名/発表者名
      永岡紗和子, 岡安孝弘
    • 学会等名
      日本健康心理学会
    • 発表場所
      桜美林大学
    • 年月日
      20080900
  • [学会発表] メタ認知知覚尺度(MCAS)の作成と信頼性・妥当性の検討2008

    • 著者名/発表者名
      村山恭朗, 岡安孝弘
    • 学会等名
      日本健康心理学会
    • 発表場所
      桜美林大学
    • 年月日
      20080900
  • [学会発表] 親からの期待が不合理な信念と自己効力感に及ぼす影響2008

    • 著者名/発表者名
      高橋未央, 岡安孝弘
    • 学会等名
      日本健康心理学会
    • 発表場所
      桜美林大学
    • 年月日
      20080900
  • [学会発表] 看護学生の対人ストレス、対人不安および社会的スキルが心理的ストレスへ及ぼす影響2008

    • 著者名/発表者名
      小粥宏美, 岡安孝弘
    • 学会等名
      日本健康心理学会
    • 発表場所
      桜美林大学
    • 年月日
      20080900
  • [図書] 内山喜久雄・坂野雄二(編)認知行動療法の技法と臨床2008

    • 著者名/発表者名
      岡安孝弘
    • 総ページ数
      239-246
    • 出版者
      日本評論社

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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