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2007 年度 実績報告書

アクティブタッチによる棒の長さ知覚に関する研究-物理計測を基礎として-

研究課題

研究課題/領域番号 18530561
研究機関高知大学

研究代表者

中西 秀男  高知大学, 教育学部, 教授 (90294818)

研究分担者 入江 隆  岡山大学, 教育学部, 准教授 (70253325)
藤田 尚文  高知大学, 教育学部, 教授 (10165384)
裏垣 博  高知大学, 教育学部, 教授 (10107138)
キーワード実験心理学 / 感性情報学 / アクティブタッチ / 棒の長さ知覚
研究概要

今年度は、棒の挙動計測・解析をベースに、ダイナミックタッチによる長さ知覚メカニズムの解明、モデル構築を進めた。 (1)知覚メカニズムについては、これまでいくつかのモデルが提案されているものの、研究者間で十分なコンセンサスが得られていない。本研究では、先ず、知覚実験により、従来モデルの検証を行った。その結果、被験者が長さ知覚に利用する主要な物理量は慣性モーメントであることを明確にした。 (2)慣性モーメントが長さ知覚のもっとも重要な指標であることがわかった。それでは、人はどのようにして慣性モーメントを知覚し、長さを推定しているのであろうか。先行研究で欠けていた棒の挙動計測を行い、知覚との関連を検討した。棒の振れ角から角加速度を算出し、角加速度と慣性モーメントの積から被験者の手首に加わる筋トルクを求めた。その結果、被験者は、筋力に応じて角加速度を適度に制御しているものの、慣性モーメントと筋トルクの強い相関を維持しながら棒を振っていることを見出した。この結果は、トルクの大きさから、慣性モーメントの大きさ、言い換えると、棒の長さを知覚していることを強く示唆する。 (3)上記の知見に基づき、人の知覚にとってより直接的なトルクと角加速度を説明変数とした筋トルクモデルを提案し、従来の慣性モーメントモデルと同等の知覚に対する説明力が得られることを示した。 (4)筋トルクモデルを剛体だけでなく、「しなり」のある弾性体の棒にまで拡張・検証するには、筋トルクの直接検出が必要である。筋トルクと筋電位の関連を調べ、筋電位による長さ知覚の可能性を示唆する結果を得た。 (5)棒の「しなり」が長さ知覚に及ぼす影響について、試料棒の準備、弾性特性の計測、知覚実験を進めたが、現段階で、剛体棒との明瞭な差異を検出するには至らなかった。今後、被験者数を増やすなど、さらなる検討が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ダイナミックタッチによる棒の長さ知覚2007

    • 著者名/発表者名
      酒井 寿宏, 中西 秀男, 裏垣 博, 入江 隆
    • 学会等名
      日本産業技術教育学会
    • 発表場所
      徳島県
    • 年月日
      2007-12-01
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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