研究課題
基盤研究(C)
声の特徴の認知・記憶メカニズムを解明することが本研究の目的である。声の特徴に影響を及ぼす話し方の特徴は、母語・非母語情報からの影響を受けることが申請者の先行研究により明らかになっている。この事実を踏まえ、平成18年度は母語・非母語情報と声質情報を分離するためのマスキング実験を行うことを計画していた。実験の手順としては、まず実験刺激となる音声資料(日本人及びアメリカ人の音声)を収録した。このとき、話者は日本人とアメリカ人、言語は日本語と米語とした。次に、これらを組み合わせて4つの刺激条件(話者(2)×言語(2))の刺激を作成した。実験計画では刺激音声を加工して認知実験を行うことを予定していたが、加工する前の音声の認知及び記憶成績を確認することが必要であると考え、加工前の音声刺激について、認知・記憶実験を行った。実験はいずれも日本人被験者に対して行った。記憶実験では1回目の実験と2回目の実験との間の時間間隔を種々に変化させた条件のもとで行った。その結果、刺激提示方法に更なる工夫が必要であることが認められたので、実験計画を見直した。加工条件をいろいろに変化させて適切な設定条件を検討したところ、加工条件にはさらに検討が必要であると考えられた。以上の研究に時間がかかったため、予定していた加工音声を用いた認知・記憶実験は来年度に行うこととした。また実験に用いた音声刺激の音声分析も一部行った。音声分析は、来年度も引き続き行う予定である。
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日本心理学会第70回大会発表論文集、シンポジウム「違和感を心理学する」
ページ: S4
日本心理学会第70回大会発表論文集
ページ: 655
ページ: 743
4^<th> Joint Meeting of ASA/ASJ, Journal of the Acoustical Society of America 120・5
ページ: 3254