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2006 年度 実績報告書

エピソード記憶においてさまざまな環境情報が引き起こす文脈依存効果の実証的比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 18530580
研究種目

基盤研究(C)

研究機関静岡県立大学短期大学部

研究代表者

漁田 俊子  静岡県立大学短期大学部, 教授 (40161567)

研究分担者 漁田 武雄  静岡大学, 情報学部, 教授 (30116529)
キーワード文脈依存記憶 / 環境情報 / 複合文脈 / BGM文脈 / 背景色文脈
研究概要

今年度は,初年度であるので,まず物品の購入等による研究環境の整備を行った。
また,8月の日本認知心理学会第4回大会に参加し,情報収集や交換を行い,研究計画を最終チェックした。
今年度は,複合文脈,BGM文脈,背景色文脈についての実験を行った。実験は,研究代表者と分担者とで分担した。実施にあたっては,それぞれの研究機関で,実験補助者をアルバイターとして雇用した。
複合文脈:比の法則で新近性効果が生じる条件下(IPI=RI=30秒)で,複合文脈変化の効果を調べた。その結果,複合文脈変化は新近性効果に影響しないが,爆発音による局所的文脈変化は影響することを見いだした。この実験は,Isarida & Isarida(2006)の後継実験である。
BGM文脈:BGMとして使用する楽曲の熟知価が,BGM文脈依存効果に影響するか否かを調べた。その結果,熟知価の高低にかかわらず,BGM文脈依存効果が生じることを見いだした。
背景色文脈:他の環境的文脈が偶発的文脈として機能するのに対して,背景色は局所的文脈として機能するとされている。これまでの実験で,1背景色につき1項目で継時提示する場合,(1)5項目以上が同じ背景色で提示されると,文脈依存効果が消失すること,(2)背景色で群化されないことが見いだされている(Isarida & Isarida, in press)。そこで,3項目あるいは6項目を1背景色のもとで同時提示した場合に,文脈依存効果が生じるか否かを調べた。その結果,(1)いずれの条件でも,背景色文脈依存効果は生じなかった。(2)背景色による群化は明確に生じないが,同時提示された項目相互の群化がより顕著であった。(3)3項目条件では,背景色手がかりが存在するときに,再生数と群化スコア(ARC)とに有意な相関が得られた。
以上の実験結果は,さらに追試や条件分析を重ねることで,確定していく必要がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 その他

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Influences of environmental context on the recency effect in free recall2006

    • 著者名/発表者名
      Isarida, Takeo, Isarida, K. Toshiko
    • 雑誌名

      Memory & Cognition 34・4

      ページ: 787-794

  • [雑誌論文] 意図学習の自由再生におけるBGM文脈依存効果2006

    • 著者名/発表者名
      漁田俊子, 漁田武雄
    • 雑誌名

      日本認知心理学会第4回大会発表論文集

      ページ: 159

  • [雑誌論文] 自由再生における背景色文脈効果と学習時間効果の関係2006

    • 著者名/発表者名
      漁田武雄, 漁田俊子
    • 雑誌名

      日本認知心理学会第4回大会発表論文集

      ページ: 158

  • [雑誌論文] Environmental context effects of background color in free recall

    • 著者名/発表者名
      Isarida, Takeo, Isarida, K. Toshiko
    • 雑誌名

      Memory & Cognition (印刷中)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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