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2007 年度 実績報告書

身体運動が課題となる授業における子どもの相互主観的自我形成に関する現象学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18530587
研究機関宮城教育大学

研究代表者

田端 健人  宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (50344742)

キーワード教育実践研究 / 事例研究 / 現象学 / 学級集団 / 学級づくり / 身体運動 / 気分 / 共同体
研究概要

本研究の課題は、身体運動が課題となる授業を通して、子どもが他の子どもたちと協調できるようになると同時に、自己形成していく過程を、現象学的方法により記述的に解明することである。本年度は、前年度の研究成果を受け、或る公立小学校の中学年の学級に焦点を絞り、集中的に観察し記録した。この学級を選択した理由は、この学級には、集団的な活動にうまく参加できない子どもが数人見られたからであり、また、担任教師とのこれまでの交流から、この学級では、こうした子どもたちも、数ヶ月のうちに学級に適応し、集団活動がよりスムーズにできるようになることが予想されたからである。そして、予想通り、本年度中に、こうした子どもの成長を観察し記録することができた。このプロセスにより、主として、以下の知見が得られた。
1.子どもの相互主観的自我形成には、学級集団の影響が顕著であり、担任教師の「学級づくり」を介しての働きかけが、重要な役割を演じている。それゆえ、「学級づくり」に関する観察と理論的研究が不可欠である。
2.学級集団全体に対する担任教師の働きかけは、多岐に渡り、授業場面だけには限られない。しかし、身体運動を課題とした授業には、学級集団のあり方と、成員の子どもたちの相互主観的自我を、ダイナミックに形成する働きがある。
3.学級集団が、どのように、成員の子どもの相互主観的自我形成に影響を与えるかを考察するためには、学級の集団的気分、雰囲気に着目する必要がある。気分や感情や集合心性に関する膨大な研究の中でも、ハイデッガーの気分論が、卓越した枠組みと解明のための根本概念を与えてくれる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 学級づくりによる子ども集団の成長-根本気分についてのハイデッガーの思索を導きとした事例研究-2008

    • 著者名/発表者名
      田端 健人
    • 雑誌名

      学ぶと教えるの現象学研究 十二巻

      ページ: 1-26

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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