1. 前年度までの成果を踏まえ、さらに独立以後の教員養成カリキュラムの改革の実態とその意義に関して、国際的な教師教育運動の流れを視野に入れた以下の史料調査を行った。 (1)戦後の教師教育カリキュラム改革の国際的な動向の関する先行研究の調査 (2)国立大学協会、日本教育大学協会が所蔵する教員養成カリキュラムへの提言についての史料 (3)日米における個別の大学教育学部におけるカリキュラム改訂に関する校務文書の調査以上の資料調査を国内においては、国立国会図書館、東京学芸大学、上智大学、奈良女子大学、神戸大学において行い、関係文献の複写による収集作業を遂行した。 2. 分析と考察および研究成果の発表 平成18年度から20年度までの調査結果を総合して、現在の教員養成に内在する歴史的問題点をカリキュラムの視点から分析した。また、20世紀初頭アメリカの主要な教員養成大学では、幼稚園と小学校低学年の両方の免許コースが設置され、幼小連携カリキュラムの開発が進められたこと、日本にもその実践情報が伝わり、教員養成の場で研究が始まっていたことが明らかとなった。 研究成果の一部は日本カリキュラム学会第19回大会(鳴門教育大学)において報告したほか、論文を作成し公表した。
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