研究概要 |
平成19年度は,特別支援教育に対応する地域研修組織の運営及び活動の実際と特別支援教育に対応する地域研修組織の運営方法について事例をとおして検討した。 地域研修組織の運営及び活動の実際については,新潟県上越地域で活動を続けている「上越自立活動研究会」を取り上げ,平成19年度の活動計画立案から定例学習会等実施までの経過を整理するとともに,定例学習会等をベースとした特別支援学校への個別支援の状況を報告した。 続いて地域研修組織の運営方法を検討することを目的に,上越自立活動研究会の運営スタッフを対象にアンケート調査を実施した。その結果,運営スタッフは会の活動に参加するにあたり,「資質・専門性向上」,「現場の実践についての情報交換や情報の共有」,「特別支援教育に関する最新情報の入手」等を期待していること,会の運営及び活動について,おおむね肯定的に評価していることが明らかになった。今後の課題としては,現状の運営方法を維持しつつ,「運営スタッフ増員」等を実現するとともに,活動のテーマをより明確にして,「定例学習会等への参加者を増やしていく方策を検討する」必要があることがあげられた。 以上の結果と平成18年度の研究結果を踏まえ,最後に教員養成大学の特別支援教育担当教員に対する実践力向上のための地域研修組織を活用した支援のあり方とその成果に基づく特別支援教育に関する大学院カリキュラムの改善ついて検討した。
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