研究課題/領域番号 |
18530621
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
湯浅 恭正 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (60032637)
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研究分担者 |
久田 敏彦 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70135763)
舩越 勝 和歌山大学, 教育学部, 教授 (60199411)
長瀬 美子 大阪大谷大学, 教育福祉学部, 助教授 (50247889)
福田 敦志 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 講師 (10325136)
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キーワード | 学級 / 共同化 / 学習集団 / 学習形態 / 活動理論 / 学びの共同体 / 自治 / 集団 |
研究概要 |
(1)学級を基盤にした「学習の共同化モデル」を開発するという本研究の理論的研究として、教育学研究・教育方法学研究における従来の代表的な学習理論・授業理論を取り上げて分析し、検討した。主に佐藤学・豊田ひさき・柴田義松・ヴィゴツキー学派とそれに連なる現代の活動理論を取り上げて、研究代表者及び研究分担者全員の参加によって、各自で考察したものを合同の会議で検討するという形態の研究を進め、各理論における「学級論・学習の共同体論」「学習形態論・学習集団の再編論」の特徴・意義と課題を考察した。これに加えて、学級を基盤にするという本研究の課題にそって、「学級の再編論」とそれに関連する共同論・自治論・集団論について、代表的な理論である全国生活指導研究協議会による研究を取り上げ、その特徴・意義と課題を考察した。 (2)次に「学習の共同化モデル」開発のための予備的調査として実証的研究を実施した。研究代表者と研究分担者の久田・長瀬・福田が大阪府枚方市立枚方小学校に継続的に参与観察し、学習集団理論に基づく授業を分析した。さらに「学習の共同化」にかかわるわが国の萌芽的実践を進めてきた代表的な事例として、東京都小平市立第4小学校の一教師を選定し、研究代表者と研究分担者全員による教育実践記録の分析を行うとともに、参与観察形式での授業研究を試みた。そこでは当該教師への聴き取りも実施し、学級における教師と子どもとの関係の形成、さらに学習の共同化における授業目標の設定・教材解釈や教師の指導のあり方、学級・学習の基盤である現代の子どもと集団の捉え方を中心的にして、聴き取りを行った。 (3)以上二つの側面からの研究から導きだされた観点を踏まえて、次年度以降の研究課題を整理・検討し、「学習の共同化モデル」開発のための研究仮説を検討した。
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