研究分担者 |
山田 礼子 同志社大学, 社会学部, 教授 (90288986)
松本 敏史 同志社大学, 商学部, 教授 (90140095)
竹廣 良司 同志社大学, 経済学部, 教授 (50278462)
余語 真夫 同志社大学, 文学部, 助教授 (90247792)
柴内 康文 同志社大学, 社会学部, 助教授 (60319457)
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研究概要 |
本研究では,教育重視型の産学協同の可能性とその社会的意義を明らかにし,新たな産学協同に対する分析・評価プログラム開発をすることを目的としている。平成18年度においては,産学共同に関する実態調査を中心に行った。 (1)産学連携教育に関する意識調査:企業労働者(322名)を大正に産学連携教育に関する意識調査を実施した。研究主導型ではなく人材育成を重視した産学連携の周知度は15%(そのうち教育重視型産学協同の取り組みへの参加経験者は20%)と低いものの,産業界と大学の連携により,企業人として有用な人材育成を目指した大学教育の実現が可能だと考えている割合は80%を越え,また教育重視型の産学協同の取り組み参加経験者の大半がその教育的効果を評価していることから,教育重視型の産学協同に対する期待がうかがえた。現在,データは解析中である。 (2)産学協同の事例検索:産学協同の取り組み事例を検索し,そのうち教育重視型の産学連携教育(35件)についてその内容を検討した。多くがインターンシップを通じた人材育成を試みているものであり,高度専門的知識の教育は大学よりもむしろ企業主体で行われている傾向が強いことがうかがえた。教育重視型の産学連携の取り組み事例の検索を継続するとともに,インターンシップ以外の取り組みいついてはその内容および成果についてさらに調査を続ける。 (3)産学協同プロジェクトの実態調査:同志社大学ローム記念館で実施されている産学連携によるプロジェクト活動(10プロジェクト)とそこに参加する学生(88名)を対象に,産学協同プロジェクトを通じて生じる成長や変化過程を検討した。全般的には,プロジェクト活動の進行過程で個人の取り組み意識や対人関係のポジティブな変化が起こっている様子がうかがえた。この調査結果を基盤に,継続調査を実施し,学生の変化をより詳細に検討していく。
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