• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

フランスの初等学校における教育方法の革新運動の系譜と学習の協同

研究課題

研究課題/領域番号 18530640
研究機関九州看護福祉大学

研究代表者

赤星 まゆみ  九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 教授 (50150975)

キーワード教育学 / フランスの教育制度 / 初等教育 / 教育改革 / 教育方法 / 学習の協同 / フランス新教育運動 / 幼小教育の連続性
研究概要

本研究は、フランスにおける初等学校(就学前と小学校)の教育方法の革新の運動を歴史的な展開を明らかにしながら、現在の改革の位相を見きわめようとしたものである。まず、2回の現地調査(4月末〜5月初、2月後半)の成果として、以下のようなことがあげられる。(1)フランスにおける初等教育改革の最近の動向や教育現場の状況について、聞き取り調査や教育現場の見学・観察(パリ市内公立学校)を通して情報を入手した。国際的な学力競争に敏感になっている教育状況が理解できた。(2)教育方法の革新的な実践(実験学校)について、参与観察をしながら、資料閲覧・聞き取り調査を行うことができた。それぞれの実践が地域の状況と密接に関わっていることが分かった。(3)1990年からの学習期制導入に先立つ、1960年代からの実験学校の実践の歴史について、元教員などからの聞き取り調査を行い、文献資料に現れてこない情報を直接得ることができた。実験学校の取組とは、教員の熱心な教育運動の成果であることが理解された。これらの実践には、異質性を特徴とする集団における協同的な学習を開発してきた共通性がある。(4)さらに、最近の学校学習指導要領改正の動向に関する必要な資料収集を行うことができた。とくに、教員や親の教青関係団体・機関からの多様な情報を入手できた。(5)GFEN(フランス新教育グループ)やFNEPE(親と教育者の学校全国連盟)などのアソシアシオン活動の重要性が明らかになった。また、文献資料などを用いて、(1)19世紀からの教育運動団体GFENの活動の歴史と現在の状況の整理、(2)教育に関する統計データを集約した資料一覧の作成、(3)オールタナティブ・スクールや公立の実験学校など教育方法の革新的な学校のリストの作成、及び(4)聞き取り調査の結果のまとめを行った。このような本年度の研究結果をまとめ、成果報告書を作成した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 「3歳以上すべての子どもの学校」2008

    • 著者名/発表者名
      赤星 まゆみ(泉 千勢, 他編著)
    • 雑誌名

      『世界の幼児教育・保育改革と学力』, 明石書店

      ページ: 366(89-108

  • [雑誌論文] フランスの初等教育システム-就学前教育と小学校教育の間の問題-2007

    • 著者名/発表者名
      赤星 まゆみ
    • 雑誌名

      熊本県生活科・総合学習教育学会 第7号

      ページ: 2-11

  • [学会発表] フランスにおける幼小移行の問題:学習期制による9年間一貫教育のシステム2007

    • 著者名/発表者名
      赤星 まゆみ
    • 学会等名
      日仏教育学会・愛知県立大学(教員養成GP)共催国際シンポジウム
    • 発表場所
      愛知県立大学
    • 年月日
      2007-10-28
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi