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2008 年度 実績報告書

高等教育政策の形成・決定メカニズムの定性的・定量的分析

研究課題

研究課題/領域番号 18530646
研究機関東京大学

研究代表者

橋本 鉱市  東京大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (40260509)

キーワードテキスト内容分析 / イベントヒストリー分析 / 専門職養成 / 政策過程論 / 制度論
研究概要

本研究は、戦後改革期から現代におけるわが国の高等教育政策について、(1)政策形成・決定プロセスに着目した「政策過程論」、ならびに(2)数量データを利用した多変量解析(イベントヒストリー分析)という、定性的・定量的な方法論を組み合わせて援用することによって、その形成・決定のメカニズムを解明することを目的とするものであり、今年度は本研究プロジェクトの最終年度に当たり、これまでの研究の知見をとりまとめてきた。
まず定性的分析としては、専門職養成と私学政策に焦点を絞り、前者では国会議事録をテキストデータとする内容分析をすすめ、「専門職]に関連するタームであるプロフェッション、プロフェッショナル、専門家などとの語の使用状況の相違から、わが国の専門職養成政策の特徴について考察した。また後者については、政策担当者ならびに私学関係者へのインタビューと資料から法制度の整備を中心とした政策形成を分析した。これらはこれまでの定性的な分析方法を補完し、また分析対象としても空白であった部分を埋めるものと考えられる。また定量的な分析としては、高等教育政策波及のプロセスを制度論の枠組みに依拠しつつ計量手法により明らかにした。とくに大学の自己点検・評価活動の波及プロセスを解明するために、新たにイベント・ヒストリー分析を応用し、機関の意思決定が歴史・規模・大学の威信以外に、他機関や全国の動向に左右されるという制度論で言うところの「水平波及」「垂直波及」「相互依存」を確認できた点は大きな知見であり、今後の高等教育研究において制度論に依拠した分析の可能性を示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 国会会議録における「専門職」概念の分布と構造2009

    • 著者名/発表者名
      丸山和昭・山崎尚也・橋本鉱市
    • 雑誌名

      東北大学大学院教育学研究科研究年報 第57集第2号(印刷中)

  • [雑誌論文] 高等教育における政策波及と機関の意思決定に関する研究序説-大学設置基準大綱化以降の自己点検・評価活動の波及に関するイベント・ヒストリー分析-2008

    • 著者名/発表者名
      村澤昌崇
    • 雑誌名

      大学論集 第3巻

      ページ: 69-85

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 戦後の国会会議録における「カウンセリング」のテキスト分析2008

    • 著者名/発表者名
      丸山和昭
    • 雑誌名

      東北大学大学院教育学研究科研究年報 第57集1号

      ページ: 65-86

  • [雑誌論文] 占領下の教育改革期における学校法人構想論議2008

    • 著者名/発表者名
      荒井英治郎
    • 雑誌名

      日本教育政策学会年報 第15号

      ページ: 138-152

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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