研究課題/領域番号 |
18530691
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
荒井 紀子 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (90212597)
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研究分担者 |
鈴木 真由子 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60241197)
綿引 伴子 金沢大学, 教育学部, 助教授 (90262542)
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キーワード | 家庭科教育学 / 批判的思考力 / 市民性教育 / カリキュラム研究 / 授業研究 |
研究概要 |
本年度は、以下の研究を行った。また年間5回の研究会を実施し、共同学習や情報交換を行った。 1.海外調査 ・H.18年6月に北欧(フィンランド)、9月に米国にて、批判的思考力、問題解放力を育てる家庭科カリキュラムについて、研究者へのヒアリング調査、中学・高校の授業参観、資料収集を行った。特に、フィンランドのヘルシンキ大学では各国のホームエコノミストと家庭科教育にかかわる情報交換の機会をもつことができた。また米国では、アイオア州立大学、オハイオ州立大学の研究者と批判的思考力にかかわる米国のカリキュラムについて議論を深めることができ、有意義であった。現在、収集した資料の分析を行っている。(担当 北欧調査:荒井、鈴木 米国調査:荒井、綿引) 2.文献調査 ・批判的思考に関する国内外の文献を分析し、問題解決学習の経緯を辿るとともに、批判的思考力の意味概念の共有化を図った。また、教育において批判的思考を身につけることの意義や方法、効果などに関する記述について議論した。さらに、批判的思考力の概念への理解を深めるために、この分野の研究に詳しい山口厚子氏(名古屋女子大学)を講師に招き、研究会を実施した。これらを通して、家庭科で目指すべき批判的思考とは何か、どのような場面でその育成が可能かなど、基本的事項について共通理解を得ることができた。(担当 全員) 3.教師の意識・実態調査 ・本年度は、来年度に予定している教員対象の実態調査にむけての準備として、中学校・高校の家庭科教諭の聞き取りを実施した。その結果、日常の授業実践の中で「批判的思考」場面を意識的に設定している教員は少ないことが推測された。(担当 鈴木を中心に、荒井、綿引) 4.批判的思考を取り入れたカリキュラムの構想 ・住居、食物の分野で批判的思考を取り入れた授業を構想し実践した。また生活経営、消費者教育部門の市民性の育成にかかわる授業を分析し、カリキュラム構想の手がかりとした。(担当:全員)
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