• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

授業スタイルの形成と学校文化-ライフヒストリー的アプローチを用いて

研究課題

研究課題/領域番号 18530699
研究種目

基盤研究(C)

研究機関三重大学

研究代表者

森脇 健夫  三重大学, 教育学部, 教授 (20174469)

キーワード授業スタイル / ライフヒストリー的アプローチ / 学校文化 / カリキュラム経験
研究概要

授業スタイルの形成について、学校文化がどのように影響しているのか、個々の教師たちが学校における「教え」と「学び」の文化との出会いによってどのように授業スタイルを構築(再構築)していったのか、授業観察、インタビューを用いて明らかにすることが今年度の研究目的であった。
奈良女子大学附属小学校においては、12人の教師にインタビューを行い、学校文化が確かに個々の教師に授業スタイルの再構築を促していることが確認された。奈良女子大学附属小学校においては、大正時代から綿々と受け継がれた学習法が、子どもたちの「おたずね」「お伝え」また独自・相互・独自学習として伝承されている。各々の教師のこの学習法との出会いは、カルチャーショックのような出会い、あるいは自分のこれまで行ってきたことの延長線上に位置付いた出会い、など多様だが、いずれにしろ、教師自身がこの学校においける自分の授業スタイルをつくりあげていく契機になる、という意味で大きなエポックメイキングとなっている。今年度転任してきた教師にも5月にインタビューを行い、これ以降定点的にインタビューをさらに行いながらその変化を追っていく予定である。
堀川小学校においては、まだ十分個々の教師のインタビューをとれていない状況だが、重松鷹泰主事の大きな影響を受けて学校文化を成立させたという点においては、奈良女子大学附属小学校と共通点を持ちつつも、学校の伝統を引き継ぐ研修のシステムはずいぶんと異なっている。それは附属と公立という大きな枠組みの違いもあるが、きわめて周到なシステムを構築している。奈良の場合は一人一人の教師の「学び」に基本的には委ねられるのに対して、堀川においては、転任してきた教師は、年間20回に及ぶ学級公開授業、研究授業の中で、さまざまな指導やコメントを受けながら授業スタイルを構築していくのである。堀川の場合も基本的な共通理念を持ちながら、個々の教師の味を活かして授業スタイルが構築されていく。次年度は何人かの教師のライフヒストリーインタビューを行いながら個々の教師がその経験をどのように意味づけているのか明らかにしていく予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 学力構造と学力問題-三重県下の取り組みを中心に-2007

    • 著者名/発表者名
      森脇 健夫
    • 雑誌名

      三重大学教育学部紀要 第58巻(印刷中)

  • [雑誌論文] 子どもたちの感性と力を可視化する試み I〜大学教員による4回の小学校3年生向け電気の授業を通して〜2007

    • 著者名/発表者名
      森脇健夫, 根津知佳子, 松本金矢他
    • 雑誌名

      三重大学教育学部附属実践総合センター紀要 第27号(印刷中)

  • [雑誌論文] 多様なかかわりを包含する"輪ゴムの部屋"の創出2006

    • 著者名/発表者名
      根津知佳子, 森脇健夫, 松本金矢他(学生との共著)
    • 雑誌名

      三重大学共通教育センター 大学教育研究-三重大学授業研究交流誌- 第14号

      ページ: 15-20

  • [雑誌論文] 子どもたちの"感性"を可視化する2006

    • 著者名/発表者名
      根津知佳子, 森脇健夫, 松本金矢
    • 雑誌名

      感性哲学(東信堂) 6号

      ページ: 108-119

  • [雑誌論文] 教員養成型PBL教育の課題と展望〜Moodleを使ってのチューター・学生の自立的活動の支援を通して〜2006

    • 著者名/発表者名
      根津知佳子, 森脇健夫, 松本金矢
    • 雑誌名

      京都大学高等教育研究(京都大学高等鮪研究開発推進センター) 第12号

      ページ: 27-39

  • [図書] 教師の力量形成としての授業スタイルとその形成学びのための教師論(グループ・ディダクティカ編)2007

    • 著者名/発表者名
      森脇健夫他
    • 総ページ数
      25
    • 出版者
      剄草書房

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi