研究概要 |
美術教育における小中連携体制を構築させるための基礎研究を行い,教師教育プログラムに反映させようとし,以下の3つの課題を設定して,研究を進めた。 <課題1>美術教育行政における連携教育の姿勢の変遷を,文部科学省、教科調査官などの出版物や文科省研究推進校の実践の中から見いだし,整理した。また,美術教育実践に関する民間教育団体,研究サークルなどの出版物から,連携教育に関する言説や教育実践を取り出し,文科省研究推進校の実践とあわせて,整理した。このほか,美術教育界の課題である小学校「造形遊び-材料などをもとにした楽しい造形活動」について,小中学校の教師の意見を"収集"しようと,昨年度、美術科教育学会第12回西地区会を開催したが、この内容についての記録集を作成した。 <課題2>研究代表者は,研究協力者(小中学校の現役教師)を中心とした研究サークルを設け,この場において,上記<課題1>の成果をふまえ,小中連携教育構築のための討議,図画工作・美術科<単元・題材>開発を行い,各勤務校において,その実践・検証を行った。研究代表者は,大学の場において,教材・教具作成の支援を担った。描画活動,「造形遊び」,鑑賞活動などについて,検討した。<課題3>上記の成果をふまえ,学部、大学院,現職教員研修向けのプログラムを構想し、大学授業や現職教員研修で試行した。 以上の成果は,美術科教育学会(群馬大学)、InSEA国際会議(韓国ソウル)などで誌上発表、口頭発表したほか、共著作にまとめて発表した。
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