研究課題
基盤研究(C)
奈良県下の在日コリアンたちが1992年、「奈良・外国人保護者の会」を結成した。その後、15年間、活動が継続されている。保護者たちへのインタビューから下記のことが明らかになった。(1)保護者の組織化を通して保護者自身がエンパワーメントされ、その自信が子どもたちに伝わっていった。夏季キャンプや朝鮮文化発表会を通して、子どもたちは、自然な形で自分の民族、文化と出会った。そのような地道な活動が15年間も継続された事実を記録した。(2)「保護者の会」の主要な取り組みの一つが、夏季のオリニ(子ども)キャンプである。そこで、子どもたちは同じ立場の「仲間」に出会う、そして、民族的誇りを持って生きている上級生に出会い、そのような上級生が、彼らの「ロールモデル」となって、民族的なアイデンティティが育成されていることが明らかになった。(3)保護者の会のキャンプでは民族講師が重要な役割を果たしている。ハングルや民族音楽を教える青年たちであり、高校生たちにとって、一種のロールモデルである。民族講師たちも、子どもと一緒にキャンプに参加する保護者に対して尊敬の念を抱き、ロールモデルにしている。「子どもの民族教育に熱心な、あのような家庭を築きたい」というもので、キャンプではロールモデルの循環が行われている。(4)教師と連携した「保護者の会」の活動は、民族的なマイノリティの子どもたちアイデンティの育成には、非常に意義があり、今後中国人など、ニューカマーの子どもたちの教育にも、ヒントを与えている。
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Long way coming back to home country 134
"Challenge of the Department of Integration course/Ten years documents of Kobe Kouhoku Highschool 215
Difference is beautiful !/Short essays of foreign children 141