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2007 年度 実績報告書

日本と英国の児童生徒のものづくり意識及び意欲に関する国際比較

研究課題

研究課題/領域番号 18530708
研究機関鳥取大学

研究代表者

土井 康作  鳥取大学, 地域学部, 教授 (20294308)

キーワード日本と英国の児童生徒 / ものづくりの意識 / 遊び・生活 / 質問紙調査 / 技能意識
研究概要

本研究の目的は,日本と英国の児童生徒のものづくりの意識,及び遊び・生活を国際比較し,学齢期におけるものづくりの意識の実態を明らかにすることにある。調査方法は,両国の児童生徒(小学校3年生〜中学校3年生)を対象に,(1)「ものづくりにおける児童生徒の器用不器用感」,(2)「児童生徒の生活・遊び・ものづくりの意欲と実態」に関する質問紙調査である。
本年度の研究成果は,次の通りである。質問紙を回収した対象児童生徒数は,日本12581人,英国1957人であった。両国の児童生徒のものづくりの意識をみると,小3〜中3の英国の児童生徒は,全学年で器用意識は明確に高く,また計画した通りに進められる自信,構想した通りにできる等の遂行意識,速くできる,色をはみ出さず塗れる等の技能意識,家庭に道具や材料がある家庭環境整備の意識,幼いころからのものづくりの経験意識等が,日本の児童生徒より明らかに高かった。さらに,親や友達からの他者評価,仕上がりはきれいなどの自己評価,働く人への関心も高かった。一方,英国の児童生徒は他者依存的意識が高く,ものを上手くできるという自尊感情が高いことが分かった。
以上のように,日本の児童生徒は,ものづくりの経験量や家庭環境整備の低さなど日常的生活経験の機会の希薄さを背景に,強い自律的意識を促される反面,他者からの評価が少なく,自尊感情意識が高まらず,器用意識や技能意識の低下,働く人への関心の低下も招いていると推察した。本結果は,日本と英国の児童生徒のものづくり意識を国際比較した最も新しい実態的知見といえ,ものづくり立国をめざそうとする日本のものづくり・技術教育のあり方に,極めて重要な示唆を与えると考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 中学生の器用不器用意識と作業パフォーマンス及び自尊感情との関係査読の有無2008

    • 著者名/発表者名
      土井康作雑 誌 名
    • 雑誌名

      産業教育研究 第38巻

      ページ: 43-48

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 地域貢献力養成プログラムの開発2007

    • 著者名/発表者名
      塩野谷斉・小林陽子・土井康作
    • 雑誌名

      地域学論集(鳥取大学地域学部紀要) 第4号

      ページ: 75-101

  • [図書] 子どもの「手」を育てる2007

    • 著者名/発表者名
      須藤敏昭・森下一期・土井康作
    • 総ページ数
      140-151
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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