研究概要 |
研究の目的は,高校統計教育カリキュラムにおけるグラフ電卓を利用した教材を開発し,実験授業の分析により開発された教材の効果を特定して,それらの教材をデジタルコンテンツ化することである。 平成20年度は研究3年目にあたり,次にあげる研究内容を実施した。 (1)実験授業の実施 平成19年度に実施した実験授業の結果を検討し,平成20年度は高校3年生対象に18時間の実験授業を実施した。そこでは,データの分布が,最頻値に関して対称な事例を用いて指導を行う統制群と,歪みを持つ事例を用いて指導を行う実験群による比較実験授業を行った。 (2)実験授業のデータ分析 ヒストグラムによってデータを表現した比較実験授業では,授業前後の評価において,歪みを持つ事例を用いて指導を行った実験群の生徒は,特徴判断課題における根拠の説明が適切になる傾向がみられた。 (3)教材のデジタルコンテンツ化 グラフ電卓シミュレーションソフトを利用し,教材のデジタルコンテンツ化をすすめた。 グラフ電卓の操作を映像ファイルとして保存し,プロジェクタで映写しながら授業をすすめられるとともに,ワークシートを作成して授業に活用できるコンテンツとした。これら研究成果を公開することにより,学校教育で活用することができるようになる。
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