日本型コミュニケーションの特質を考察し、以心伝心、腹芸などの物言わぬ文化の傾向を見出し今後のワールドスタンダードな、対話研究の必要性を明確にした。 対話に関するさまざまな先行研究・論文を考察し、さらに、実際に海外で国際機関や企業等で活動してきた方々の体験を聴き取り、それらを集約し、対話の類型を真理研究、指示命令、対応、共創の4類型とした。 4つの類型の中でも、共創型対話力を今回の映像化の方向とした。 対話力育成を支えるものとは何かについて、考察し、聴く力、話す力が対話の基本であることとした。さらに聴く力、話す力について分析し、その多様な役割や、そうした力を高めるための手立てについて検討した。 対話の映像化に向けて、小学校・中学校・高等学校の教員とともに推進研究会をもった。この会議で子どもたちに現状を報告し会う、共通認識を深めた。現代の子どもたちが自己表現することを厭い、また自己表現するための方法を知らないことに大きな問題を見出した。 研究会では、各校種段階で本年度は、話すこと、スピーチの映像化に取り組むこととした。小学校段階では、江東区立大島第四小学校の教員を中心に、多様なスピーチの方法を映像化することとした。同様に新潟県白根中学校、東京都立九段高校でスピーチの映像化に取り組むこととした。 研究会では、各校種別の分科会をもち、映像化するスピーチの種類、また映像化にむけての指導過程、解説文の作成等に向けて作業を開始している。 次年度は、スピーチの映像化の検討を基に、対話場面の映像化に取り組んでいく予定である。
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