研究課題
メディア・シンセシス教材ソフトの2つめのモデルを具体的に社会系教科での使用を念頭において構想し、プランを作成した。1つ目に開発したソフトが教科書をそのまま電子化したタイプであったので、2つ目にあたるソフト開発にあたっては、地理に加え歴史の要素も加えながら、教科書というよりは、むしろ、旅行のガイドブックをイメージした電子案内書型教材とし、それをもとに使用する教師や生徒が、あたかも、擬似的な旅行をCPの中で体験できるようなタイプを開発した。結果として、本年度は、従来とは逆にペーパーベースの教師用指導書を先に開発し、ついで、それにあわせて、使用可能な教材ソフト開発を行ってきた。具体的には、世界遺産から身近な生活遺産を活用したソフト「フランス・バーチャル・トリップX日間」とそれに付随する教師用指導書を開発した。後者は完成済みであるが、前者は、全体のプロトタイプが完成し、Q&Aのような簡単な操作はできる状態にあるが、関連した、資料とのリンクを張る作業や、視覚的効果をはかるための改良の途上にある。したがって、中間的な成果ではあるが、他の研究資金による共同研究の一部として比較的教育実践現場の教師が多く参加する社会系教科教育学会において、発表を行い、学会の批判、検討を仰いだ。目下、来年度(完成年度)にむけて、教材ソフトのシステム面と内容面、両面の検討を、行い、より完成度の高い教材ソフトおよび教師用指導書が完成できるよう、試行を繰り返している。当面、画像や関連資料などとのリンクが増加すればするほどよりリアルな体験ができる教材となる、OSフリーであるこの教材ソフトが開発できると、その結果だけでなく、プロセスを公開することで、現場の教員に裨益するところが大であるとおもい、研究を鋭意進めている
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世界文化遺産から身近な生活文化遺産までを活用した社会系教材開発研究
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