研究課題
本研究課題は、構造的に整理された諸外国の教育課程を我が国のものと比較、検討することによって、今後の美術教育のあり方を探るための手がかりを得ることを目的とする。比較、検討する対象は、構造的に整理されているとされるイギリスやアメリカ合衆国などの欧米の教育課程、及び、それまで欧米的であったが我が国の子どもの活動を重視する教育課程の影響を強く受けたとされる中国や韓国などの東アジアの教育課程である。これらの教育課程について調査し、詳細に比較、検討することによって、我が国の教育課程の子どもの主体的な活動を重視する姿勢を保ちつつ、教育課程の構造をより明確にするための方策の提示を試みる。19年度は、年数回の研究会を開催し、教育課程に関する諸概念等について検討するとともに諸資料を収集・整理・分析した。具体的には、昨年度に引き続き、わが国及び諸外国の教育課程に関する諸資料を収集・整理するとともに、それぞれの特徴を比較、検討し、その違いなどについて検討した。また、今年度は、我が国の学習指導要領の改訂が行われることが明らかであったため、中央教育審議会答申などの関連諸資料を分析し、新しい教育課程についての考え方やそれにかかわる概念の整理などを行った。なお、年度末には新しい学習指導要領が告示されたため、同時に英語、中国語、韓国語へ翻訳し、リーフレットを作成した。これによって得られる資料を基に20年度はさらに詳細に諸外国と我が国の教育課程を比較、検討する予定である。
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