研究課題
本研究課題は、構造的に整理された諸外国の教育課程を我が国のものと比較、検討することによって、今後の美術教育のあり方を探るための手がかりを得ることを目的とする。比較、検討する対象は、構造的に整理されているとされるイギリスやアメリカ合衆国などの欧米の教育課程、及び、それまで欧米的であったが我が国の子どもの活動を重視する教育課程の影響を強く受けたとされる中国や韓国などの東アジアの教育課程である。これらの教育課程について調査し、詳細に比較、検討することによって、我が国の教育課程の子どもの主体的な活動を重視する姿勢を保ちつつ、教育課程の構造をより明確にするための方策の提示を試みる。今年度は、2008年度に改訂された学習指導要領を英語、中国語、及び韓国語に翻訳したリーフレットを2008年の国際美術教育学会世界大会(InSEA)大阪大会において我が国及び諸外国の美術教育研究者及び関係者に配布し、我が国の学習指導要領のあり方について様々な意見等がを収集した。これをもとに、イギリス、アメリカ合衆国、中国、韓国の教育課程を構成する「目標」「内容」「方法」「評価」といった諸要素の概念とその相互関係を明らかにするとともに、我が国のものと比較・検討し、我が国の教育課程の特徴を相対的に浮かび上がらせた。
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日本美術教育研究論集 Vol. 42
ページ: 9-16