研究課題/領域番号 |
18530756
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
長尾 秀夫 愛媛大学, 教育学部, 教授 (80036483)
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研究分担者 |
加藤 匡宏 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (60325363)
苅田 知則 愛媛大学, 教育学部, 講師 (40363189)
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キーワード | 極低出生体重 / 学習困難 / 医教連携 / 教育支援システム / 学習習熟度テスト / 公開講座 |
研究概要 |
平成18年度は極低出生体重児の中で学習困難の可能性がある子どもとして、K/ABC検査で認知処理過程尺度が85未満のもの、継次処理尺度と同時処理尺度の間に有意差があるものを選んだ。その子ども達の保護者に対して病院の発達小児科外来で就学時の教育・生活相談を十分な時間をかけて行った。それと共に、学校等での学習・生活面で気になることがあれば、毎年開催する公開講座に保護者と担任等の関係者で出席することをすすめた。 平成18年5月28日(日)午前9:30から午後3:00まで、愛媛県下の極低出生体重児を育てている保護者や担任に声をかけて、教育・生活支援のための公開講座を開催し、約60人の参加があった。その内容は、午前は5人の講師(小児科医、発達小児科看護師、理学療法士、小学校教員、大学教員)が具体的事例を挙げて子どもの理解、支援の在り方、今後の見通しについて講演した。その後、気になることについての質問アンケートを記入して昼食とした。午後は専門職のスタッフがコーディネーターとなり、6-8人で子どもの年齢別に関係者のグループを作って、日頃の気になることについて話し合った。最後の30分は昼の時間に提出されたアンケートの質問に答える形式で全体討論を行った。その成果は平成19年愛媛大学教育学部紀要に投稿するために現在準備中である。昨年度出版された同紀要には一昨年の公開講座の成果をまとめて報告した。 また、極低出生体重児の中にダウン症候群の子どもがいたので、子育て支援の目的で2002年に作成した「健康手帳」を新しい情報を入れて修正・加筆して印刷した。その冊子は愛媛県下の主な病院、療育関係機関、保健所に配布して今後の教育・生活支援システム作りの地域における足がかとした。 インターネットを活用した情報コミュニケーションシステムの体制作りについて、平成18年度はパソコンとビデオカメラ等を購入し、試験運用を行った。外部の療育機関とは通信可能であり、平成19年度には本格的運用を行う予定である。
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