(1) 「愛知の子ども縦断調査」(注)参加者を対象に、気質的特徴・多動・衝動的傾向や、発達障害傾向などの子どもの特徴と、親の子育て不安・罪障感・支援要求、および親子をめぐる状況(社会的サポート、経済状況など)に関する質問紙調査を行い、それらの関連性を発達的、縦断的に明らかにすることを目的とする。 (2) 本科研では、第4回(子どもは1年生まはた3年生)、第5回(3年生または5年生)の質問紙調査を行い、親の学校生活における不安や学校への要望・支援要求を、PDDやADHDなど発達障害傾向をもつ子どもの親とそれ以外の親とを比較することにより、これらの子どもの親の子育て困難感、支援の在り方について検討する。 (3) また、幼児期における多動傾向をはじめとする「育てにくさ」や軽度発達障害傾向が、小学生時期においてどのように継続・変容してゆき、どのような対応が有効であるのかをさぐる。 (4) さらに、親の育児不安や困難感に関連する要因を明らかにし、不安を軽減する社会的な条件について考察する。 (5) 第5回調査では、子ども用の質問紙調査も実施し、自分自身の家庭や学校生活における適応感や精神衛生について尋ね、その親の子育て状況や困難感と対応対させながら両者の関連を見ていく。
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