研究概要 |
平成15-17年度における本研究課題に関連した研究の知見をふまえ,(1)音韻障害児の音韻知覚に関する実験的研究を継続し,(2)音韻処理能力に関する予備的研究を行った. 1.音韻障害児の音韻知覚に関する実験的研究(平井・安・荒井・飯高・原) (1)低年齢の小児(3-9歳)を対象とした実験プログラムを作成し,予備実験を行った. 平成15-17年度における本研究課題に関連した研究において使用した成人および10歳以上の小児を対象とした実験を基礎とし,より低年齢の小児を対象とした実験プログラムを試作し,予備実験を行った. (2)2006年9月27日〜28日に茨城県津澄小において健常児における音韻能力発達に関して調査を行った. 2.音韻処理能力に関する研究(平井・安・原・浅野・松中) (1)資料の収集 (中枢性)聴覚処理障害に関する資料を収集し,鑑別・診断のためのテストバッテリーについて検討した.既存のPCプログラムによる聴覚検査の実用性と問題点を検討し,改良あるいは新しい検査プログラムの草案を作成した. (2)音韻処理能力に関する予備的研究 第5回(中枢性)聴覚処理障害研究会(3月24日,筑波大学,東京)において症例報告を行い,国内の当該専門領域における研究者および教育現場の教師らと意見交換を行った. (3)音韻処理能力の障害に関して研究成果をまとめ,論文として投稿した(Sophia Linguistica 54,in press).
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